作中でトクサンも述べてますが、野球の試合で野手が打球を処理するにあたって最も大事なことは「アウト」にすること
そしてそのためにボールの飛んだところに素早く移動し、ボールを捕ったら送球し、走者よりも早くそのボールが塁に到達するか野手が走者に触れればアウトとなる
このことと、守備が上手になるかならないかは実は別のことであるのは以外と理解されていない。
30年以上も前から、正面で捕りなさいや両手で捕りなさい、ボールは上から投げなさいと野球経験者なら一度は耳にしたであろう「野球の基本」というもの
トクサンはこの「野球の基本」は本来どういう意味で言われていたのかをわかりやすく本書とユーチューブの2つで解説してくれています
さらにその「やきゅうのきほん」についても
それにこだわりすぎるとむしろ動きにくくなって、素早いどうさの妨げになってします弊害についても触れています
あくまでも選手の自然な動作のなかで「見やすい・動きやすい・捕りやすい・投げやすい」がその選手にとってもっともプレーがしやすいはず
そういった選手の個性の次に基本がある
基本に合わせていくのではなく「選手の個性に合わせて基本を取り込んでいく考え方」
基本動作は大事だが、そこにこだわりすぎると「アウトにする」という目的とは違う「別の何か」にとらわれてしまって「野球ではなくなって」しまいます
ここがほかの野球本と違うところ)
おそらく野球の初心者向けに執筆されていると思いますが、
・ランニングスロー
・グラブトス
の基本にさわっているのはめずらしいと思います
上手くなってから上記2点についてはするものだというかたも多くいらっしゃいますが、ランニングスローもグラブトスもステップワークの応用ですから
野球をはじめたばかりのころから基本動作の範疇に入れていいと思うし、
そもそもグラブトスはグラブでトスをすると誤解している方が失敗するから
難しく感じるだけで、踏み込み動作の応用と考えればさして難しいことではないと思います。
長くなりましたが、トクサンの唱える「守備の考え方」やジャンピングスローやグラブトスにはちゃんとやり方があって、上手い下手ではなく身体の使い方で誰でもできるようになるものであること
野球の守備が楽しくなる方法が書かれた一冊だと思います
・守備で伸び悩んでいる選手
・これから野球をはじめる選手
にはいいヒントになる良書だと思います