2017年モデルが2017年もまもなく終わるころに再入荷いたしました。
IP.071-Kr(内野手用)クロスウェブ 「オレンジ」と「ブラック」が一つずつ。
IP.072-Kr(内野手用)セパレートタイプ 「オレンジ」が一つ。
見た目の印象は軟式のボールを捕球するということもあって、硬式グラブよりも深いポケットになっていると感じます。
今回入荷したアイピーセレクトの軟式グラブは熱帯地域「インドネシア産のキップ」の革を使用しています。
インドネシア産の牛の革は現在アイピーセレクトセレクトさんの専売特許となっております。
使用されている皮革の名前が「ジャワスプリームキップレザー」という大層なネーミングですが、インドネシア産で最高の子牛の革を使ってますよということなのでしょう。
インドネシアでは宗教上の理由から牛肉や鶏肉を食べる文化があり、牛肉を食べる文化があるということは「牛の皮革」も多くとれる地域です。
現在、グラブ皮革の出身地で多いのは北米やヨーロッパ、和牛(日本)ですから、野球グラブメーカー各社は、牛はたくさんいてもインドネシア産の皮革にあまり目を向けてこなかったわけです。
「熱帯雨林気候で育った牛」は気候の影響で革が「柔らかく薄い」という特徴があり、軟式野球用のグラブに適しているという説明があります。
熱帯雨林気候で育った牛の革がなぜ薄く柔らかいのか?はわかりませんが、とりあえず、入荷したグラブを手に取ってみると・・・確かに薄い。
薄いので1週間くらいオイルを塗って、グラブをもんであげれば使えそうな感じがします。
さらに、キップ(子牛)の革を使用しているということですので、インドネシア産とはいえ軟式野球のグラブで考えれば高級品です。
キップの革を使用したグラブを「軟式・硬式」問わずカタログ商品として記載しているのはミズノプロの硬式グラブが思いつくくらいで、こと軟式野球グラブに関していえば「キップレザーの軟式用グラブ」を定番商品として掲載しているメーカーは少ないことと思います。
これまで、軟式野球用グラブを作ってこなかったアイピーセレクトが満を持して出した「軟式グラブ」がキップレザーのグラブ、「軟式ボールに合う」皮革として選んだのが「インドネシア産」のものでした。
野球用具だけではなく様々な生産工場がフィリピンやベトナム、インドネシアなど東南アジアへとシフトしている現在、軟式野球グラブはインドネシア産皮革軟式グラブが主流として今後、大手グラブメーカー他社も主力商品として取り扱いを始めるかもしれませんね。
かつてハタケヤマ社が「キャッチャーミットに和牛の革を使用し」他社がそれを取り入れたように、アイピーセレクトが「軟式グラブ皮革にはインドネシア産キップ」という風を吹かせるかもしれません。
ここがポイント
1、グラブの出来に当たりはずれがありそうです。
新商品ということもあって革の仕入れも初めて使用されているルートなのかもしれません。
現物を実際にご覧になって購入されることをお勧めいたします。
2、グラブ皮革がほかの軟式グラブと比べて薄く感じます。
「湯もみ型付け」などをされる方は「どんなグラブ」かを確認されてから加工を考えることをお勧めします。