ボールの速度、回転数、回転軸、リリース位置の4種類を計測
ミズノ・アシックス・SSKの三社は同時期に、ボールの質を計測できるボールをプレスリリースしました。
2018年11月、今のところ製品化したのはSSKのみ(ミズノ・アシックスはプレスリリースのみ)投手のボールの質を測定する商品開発ではSSKが今のところ1歩リードのようです。
特殊なボール(硬式野球ボールと同じ大きさ、重さ)を投球することにより、ボールの速度、回転数、回転軸、リリース位置の4種類を計測します。
ボールの速度、回転数、回転軸の3つの計測データをもとに「球種」を自動的に判断してくれる機能もついてます。
テクニカルピッチの商品概要
商品名:TECHNICAL PITCH(テクニカルピッチ)
販売メーカー:SSK
品番:SSK
販売価格:27,500+税
大きさ・重さ:硬式野球公認球と同じ
テクニカルピッチの特徴
・Bluetooth内蔵のスマートフォンに、専用アプリをダウンロードするだけですぐに測定できます。
・投手のデーター(同時に6名まで登録化)を測定→記録し、同投手前回のデータ(スピード・回転数・回転軸・リリース位置)との比較検証ができる
・内臓電池の電量がなくなり使用終了(大体10000投球くらいの測定が可能)
・ボールの革が傷んできても張替えが可能(SSKに問い合わせしたところ6000円くらいだそうです)
テクニカルピッチはこんな選手向け
・冬季練習のモチベーションアップ
・「自身の投球」のストロングポイント(長所)とウイークポイント(短所)を数値にして明確にすることができる
・チームで管理すると所属選手の調子の良しあしを把握しやすくなります。
気を付けてほしい所
・「いいボール」とは、速度と回転数の数値が高いということでは必ずしもないということ
・ボールの真ん中にあるセンサーがボールにどのような運動が加わったかを測定して数値化してますので「バットで打ったり」コンクリート壁など「硬いもの」にぶつけると中のセンサーが破損する可能性があります。
捕手への投球練習でのみの使用、絶対に打たないでください。
ここがポイント
ボールの速度や回転数が測定できるという売り文句が先行しているためボールの質の計測に意識が行きがちですが、様々な球種を投げても同じリリース位置で離せているかや、どの球種でも腕がしっかりと振られているか?
リズムよく投げられている時と、力んだ時でどう違うかなど「どういう風にボールを投げているのか」を確認するのに必要なアイテムではないでしょうか?
まとめ
これまでは「スピードガン」というボールの速度のみを計測する機械が主流でした。
しかし、IT技術の発展により、スピードはもちろんボールの回転数やどういうふうに回転しているか、どのくらいボールを投げるときに腕が振られているか、どこの位置でボールを離せているかなど、「投球の質」というものを数値化することが可能となってまいりました。
VR技術が発展し、ゴーグルを除くことで対戦相手のボールを可視化し練習することが一般ユーザーにも可能となる時代が近づいていることは間違えないかと思います。