取り扱いメーカーによっては修理代で10,000円以上かかるため、修理よりも買い替えを選択されることの多いキャッチャーのレガースですが、破損個所やレガースの傷み具合によっては買い換えるよりもお直しされた方が断然お得です。
レガース修理のご紹介第二弾は、レガースを脚に取り付ける際に固定するバンドを止めている部分のちぎれを修理した際の工程紹介です。
キャッチャーレガース修理工程
バンド部分を止めている、ちぎれそうなナイロン部分のストッパーを交換します。
お預かりした時点でのレガースの様子(全体表)
お預かりした時点でのレガースの様子(全体裏)
ちぎれそうな部分
ナイロン部分を止めているリベットの頭部分を「グラインダー」で削り外します。
「グラインダー」で削っている途中部分
削ったリベットをペンチで外した図
リベットをペンチで外したそのあとの本体
レガースのリベット部分を外し終えたら、新たに取り付けるバンドのつなぎ目を作ります。
用意するのはグラブ皮革で使用されているものと同じ革
皮革を切り取る「革断ち」と呼ばれる専用の工具です
革断ちで皮革を切り取っている
切り取った後
切り取った皮革にポンチでリベットを通す穴をあける
ポンチで穴をあけた後の図
リベットを通す穴をあけた皮革に、レガースを固定するゴムバンドを通すリングを取り付けます
リングを取り付けたらレガースバンドを取り付けます
バンドの固定部分が出来上がったので、レガース本体に取り付けます。
取り付けように近所のホームセンターで買ってきた「ねじ」「ゆるみ予防のワッシャー」「ナット」を取り付けます。
ねじをとおす
通したねじにバンドの固定部分を取り付ける
バンドの固定部分が出来上がったのでねじ止めします。
ゆるみにくいようにねじとナットの間にゆるみ防止のワッシャーをかませます。
ねじ止めをしたら、外れないように金づちでねじの端を叩きます。
ねじの端をつぶし、固定したのがこの画像です。
リペット部分を取り付けるためにほどいたレガースの膝のカップ
丈夫なケブラー糸を使って手縫いで縫いなおします。
リペット部分の交換が終了し、縁も縫い直しました。
膝の部分とすねの部分のネイビー部分の色落ちが目立つので
色を入れます。
修理の工賃明細です。
キャッチャーレガース修理について
特別に難しい修理ではありませんが、一度ばらしてから縫い直したりするため修理箇所ではない部分にも手を入れるので手間がかかります。
また、色あせている部分に色を入れたりすると乾くまでに時間がかかるため、修理完了までに時間を要します。
オリジナルオーダーでキャッチャー防具を購入された方からのご依頼や、高校野球などではシーズンオフに学校単位で一度に2・3セットお預かりすることがイレブンでは多いです。
キャッチャー防具の買い替えを検討しているが、ご予算がないチームやご自身が使用している用具に愛着のある方におすすめです。
キャッチャーレガース修理のご注意点
・膝のカップが割れていたり、足甲のベロ部分が紛失していたりと同時に複数の修理を要する場合は買い換える方が安価です。
特に軟式のレガースは新品のものでも定価で12,000円前後ですので、ご相談の際はご希望の修理箇所をしっかりと確認していただくことをオススメいたします。
・修理する際に部品を取り寄せたり、一度レガースをばらしたりするのでお預かりしてから時間がかかります。
状態によっては2週間くらいかかりますので、お急ぎの際はいつまでに使用するのかを必ずお知らせください。
・修理が可能なものと修理ができないものもあります。