毎年卒業と入学で入れ替わりはありますが、高校野球連盟に所属する高校球児約17万人のうち10万人以上の選手がレギュラーになれずに引退していきます。
レギュラーとして活躍した約7万人のうち、大学へ進学して野球を続ける選手や社会人野球、プロ野球に進み野球を続ける選手は半分以下という統計があるそうです。
試合になかなか勝てないチームにいるために高い身体能力を持っていても目立たないまま現役生活を終えてしまう、強豪チームに所属しているために他校ではレギュラーになれる能力をもっていても、チーム内のレギュラー争いに敗れ日の目をみないで引退していく選手が高校野球界には多く眠っている可能性があるという前提で話は進んでいきます。
日本国内でもっともメジャーなプロスポーツが野球であり、年間に億単位のお給料をもらえるスポーツのひとつであることが魅力でもあるために、野球の競技人口が他のスポーツの人口とくらべても今もなお多くの競技人数を抱えているというのは、なんとなくわかる気はします。
ダイヤの原石を発掘し育てる「鈴木プラン」とは?
その競技人口の多さのために世の中に埋もれていわゆる「ダイヤの原石」を発掘し育ててみてはどうだろうか?というのが現在のスポーツ庁長官である鈴木大地氏の「鈴木プラン」のひとつであるようです。
もっとも、原石を発掘したとしてもその競技に精通した優秀な指導者なくして優秀な選手は育たないとも考えますから前途多難なプロジェクトではありますが、ひたむきに練習に取り組んだ成果が別の形で脚光をあびる場所を国が用意してくれることがあれば、日本のスポーツ界の新たなる一歩になると思われます。
「鈴木プラン」の前進が楽しみです。
さて、野球界に埋もれた原石を育てる「鈴木プラン」。
野球選手たちをどの他競技に転向させるのか、日本代表選手に育ててメダルまでという方向で推測してみたいと思います。
夏季五輪の競技をカテゴリ分けしてみる
まず夏季五輪正式種目のうち、今回のリオオリンピックでメダルを獲得した競技であるレスリング/水泳/柔道/卓球/体操/陸上/と大会前の不祥事で世界2位の選手が出場できなくなったバドミントンや競技人口が野球と並ぶプロスポーツであるサッカー、世界トップクラスの錦織選手が出場したテニスやゴルフの10種目は実績やプロ選手が出場可能なので該当競技より外します。(Aカテゴリー)
次に本大会出場を決めたがメダルに届かなかった競技。
ボート/ボクシング/アーチェリー/自転車/7人制ラグビー/トライアスロン/トランポリン/セーリング/水球/ライフル射撃・アーチェリー/近代5種/ウェイトリフティング/フェンシング/の13競技(Bカテゴリー)
正式種目のうち日本チームとして出場していない男子競技。
バスケットボール/バレーボール/ハンドボール/ビーチバレー/ホッケー/テコンドー/飛び込み/馬術の8種目になります。(Cカテゴリー)
次回以降の夏季五輪でアスリート発掘支援策(鈴木プラン)によって、
①今回メダルを獲得した競技が世界トップレベルを維持
②あらたにメダル数を増やすことを念頭に置く=メダル数の増加
とすれば、メダルを獲得していない競技のBとCカテゴリー競技に野球選手が転向することが予想されます。
冬季五輪の競技をカテゴリ分けしてみる
・前回金メダルをとるなど世代交代が順調なフィギアスケートやスキー(ノルディック・ジャンプ、スノーボードなどがAカテゴリー。
・出場するも今一歩メダルに届かない、ボブスレー/リュージュ/バイアスロンがBカテゴリー。
・本大会出場していない、カーリング/アイスホッケー/がCカテゴリー。
となります。
ざっと上げてみましたがどの競技も専門性が高く、身体能力の高い選手を見つけても上手くいくのかどうなのか、先行きは不安ですがやってみないと違った結果が生まれる可能性は0(ゼロ)です。
様々な可能性を模索する鈴木大地氏の挑戦、楽しみにしたいと思います。
以下参考にさせていただきました。
ダイヤモンドオンラインのバックナンバー
五輪有望選手を高校野球から発掘する「鈴木プラン」は奏功するか
THE PAGEのバックナンバー
東京五輪メダル増へスポーツ庁が「鈴木プラン」若者の他競技転向などを支援