とある中学校の野球部のチーム事情で、左利き用の「キャッチャーミット」が必要になったそうで、ウィルソンさんに問い合わせをし、取り寄せたミットが写真のものです。
見慣れたキャッチャーミットとは何か違う
・何とも派手な配色
・左利き用ということによる違和感
・キャッチャーミットにしてはいつも見ているものと何か形が違う
パッと見たときに感じたと思います。
それもそのはず、今回ご用意させてもらったのはウイルソン社のカタログ36ページに掲載されているソフトボール用のキャッチャーミットです。
このキャッチャーミットの良い点
特徴は、ご覧の通り「ファーストミット」の芯材を厚くしたような形状です。
この形状により、
・通常のキャッチャーミットよりコンパクト
ファーストミットの形状に近いので、グラブ感覚でボールを捕球できます。
・通常のキャッチャーミットに比べて芯材が薄い
芯材が薄い分ボールをとるポケット部分が広く扱えるので、ボールが捕りやすい
このキャッチャーミットは野球で使える?見たことないけど
・ソフトボールのミットを野球で使用していいのか?
ソフトボール用と謳っていますが、そもそもソフトボールと野球のグラブで形状の大きな違いはなく、ルール上も全く問題ありません。
・ではなぜ?使われないか
単純に知られていないだけだと思われます。
さらに、「野球のキャッチャーミットの形はこう!」というイメージが定着されているために「一般的なキャッチャーミットではない形」のミットに誰も見向きもされてはいないでしょうし、
「ソフトボール用」と書いてあれば、誰も野球で使用しようと考えないからだと思います。
このキャッチャーミットを使う上で気を付けるところ
野球のキャッチャーミットよりも芯材が薄いので、
・強いボールが来ると「手が痛い」
・耐久性が落ちる
といったところでしょうか。
硬式ボールと違い、ゴム製の軟式ボールはどうしても弾きやすい特徴があり
グラブが固かったり、芯材が厚いとミットのポケットにはなかなか収まりにくいものです。
キャッチャーのお仕事は一にも二にも「ボールをしっかりと捕球すること」です。
ボールをしっかり捕れない選手が「捕ってから素早く送球すること」はできません。
キャッチャーを育てる入門ミットとしては「秀逸な機能」が搭載されたものだと思います。
ちなみに、芯材厚めのソフトボール用のキャッチャーミットですが、ソフトボール用と名前が付いていても、ソフトボールの選手はあまり使用していないので、全国的に手に入れやすいものだと思います。